大村智教授がノーベル賞を受賞してから早くも5年。
ノーベル賞の受賞理由と言える薬が、抗寄生虫薬「イベルメクチン」。
このイベルメクチンが、新型コロナウイルスに効果を示す可能性があると話題になっています。
大村智教授と言えば、ノーベル賞を受賞した当時からその人柄がとても素晴らしいとたびたび話題になっていましたが、ここに来てさらなる偉大な功績に繋がりそうですね。
こちらでは、大村智教授の学歴や経歴、家族についてまとめていきます。
また、大村智教授の妻との感動的なエピソードも併せて紹介していきます!
目次
大村智教授の学歴
1954年 山梨県立韮崎高等学校 卒業
1958年 山梨大学学芸学部(現:教育学部)自然科学科 卒業
1960年 東京理科大学大学院理学研究科都築洋次郎の研究室に所属
1963年 東京理科大学大学院理学研究科修士課程を修了
大村智教授は、高校大学と地元の山梨県で過ごし、大学卒業後に、地元の山梨県に希望する仕事がなかったために、埼玉県に移住。
東京都立墨田工業高等学校定時制に教員として就職し、物理や化学の授業を教えています。
そして、勤務する中で学生から刺激受けて再び学びたいと思い、勤務しながら理科大学の大学院へと進学をしています。
大村智教授の経歴
続いて、大村智教授のプロフィールを見ていきます。
- 名前:大村智(おおむらさとし)
- 生年月日:1935年7月12日
- 年齢:84歳
- 出身地:山梨県北巨摩郡神山村(現:韮崎市)
- ノーベル賞受賞:2015年 ノーベル生理学・医学賞
1958年 東京都立墨田工業高等学校 教諭
1963年 山梨大学 工学部発酵生産学科の助手(文部教官として採用)
1965年 山梨大学を退官し、社団法人 北里研究所研究部抗生物質研究室 技師補として赴任
1968年 北里大学薬学部助教授 /薬学博士(東京大学)
1970年 理学博士(東京理科大学)
1971年 ウェズリアン大学客員教授
1973年 北里研究所抗生物質研究室室長
1975年 北里大学薬学部教授 メルク・アンド・カンパニーとイベルメクチンのロイヤリティ契約を締結
1985年 学校法人北里学園理事
1990年 北里研究所所長
1993年 女子美術大学理事
1997年 女子美術大学理事長
2001年 北里大学北里生命科学研究所教授
2002年 北里大学大学院感染制御科学府教授
2003年 女子美術大学名誉理事長
2005年 ウェズリアン大学マックス・ティシュラー教授 山梨県総合理工学研究機構総長
2007年 北里大学名誉教授 /女子美術大学理事長
2008年 北里研究所名誉理事長
2013年 北里大学特別栄誉教授
2015年 女子美術大学名誉理事長
2016年 東京理科大学特別栄誉博士
大村智教授の経歴を見ていくと、ノーベル賞につながる薬学としての経歴がすごいのはもちろんなのですが、美術に関する経歴として、女子美術大学の理事長をされている経歴があるのがすごいですね。
地元の山梨県韮崎市に、韮崎大村美術館を開館しています。これも自費で開館しているというのも驚きのエピソードです。
2020年5月1日現在、韮崎大村美術館では、新型コロナウイルスによる閉館にともなって、おうち美術館という企画で配信しています。
休館のために見れなくなったので、公開しているという流れのですね!
大村智教授の妻・文子さんの感動的なエピソード
大村智教授がノーベル賞を受賞したときに、亡き妻に対してのコメントが話題を呼びました。
大村智教授は妻の大村文子さんと結婚したのは1963年。
山梨大学工学部の助手として採用されたころ。
お見合い結婚の流れですが、結婚までの道のりは大変だったようで、妻の父親が猛反対。
反対の理由は、研究ばかりしていたため、お金の面でも苦労することが予想されたからですが、妻の文子さんは、「将来必ず偉くなる人だ」と説得してなんとか結婚できることに。
その心配は実は的中しており、お金に困り、実家に相談する日々もあったようです。
大学の助手となったときから、必ず偉くなると言い、それから50年以上の月日を経て実際にノーベル賞を受賞するというこの思いの強さは感動せずにはいられません。
妻の文子さんは、がんのため2000年に60歳で亡くなってしまっていたため、ノーベル賞の受賞のときには残念ながら立ち会えてはおりません。
そのためノーベル賞の授賞式には、妻の文子さんの写真を持っていったというエピソードがあります。
大村智教授のノーベル賞の抗寄生虫薬「イベルメクチン」とコロナ
「将来偉くなる人だから!」との強い思いは、ノーベル賞を受賞してから5年たって更にすごいことになりそうです。
というのも、ノーベル賞の受賞につながった、抗寄生虫薬「イベルメクチン」が新型コロナウイルスの致死率を下げるという研究が発表されて話題になっています。
この研究については、2020年4月4日、オーストラリア南東部メルボルンのモナッシュ大学の研究チームが1回量のイベルメクチンで同ウイルスの複製を48時間以内に止めることができたと発表。
また、アメリカのユタ大学などの研究チームも抗寄生虫薬のイベルメクチンに死亡率を下げる効果があるとする報告しています。
今後の臨床試験を経てどうなるか?という段階ではありますが、大村智教授の研究はさらに多くの人を救うことになると期待されます。
まとめ
以上、大村智教授の学齢や経歴、亡き妻・文子さんの感動的なエピソードについてまとめてきました。
新型コロナウイルスに対する正式な治療薬となることに期待が高まります。
また、イベルメクチンが広く普及され各国の大学の研究チームで研究がされていることについて見逃せない点は、大村智教授がイベルメクチンの特許を放棄した点にもあるのではないでしょうか。
であると、大村智教授の功績は、非常に大きいと言えそうですね。